活用事例/特許業務法人白坂様 AOSBOXの利用で90%以上のペーパーレス化を実現

特許事務所といえば書類の山に囲まれているイメージがありますが、特許業務法人白坂様では90%以上の書類をAOSBOXで管理しています。ペーパーレス化に至る経緯、AOSBOXの活用方法などについてお伺いしました。

日本国内・外で商標・特許取得業務を展開

インタビュー風景01

Q:特許事務所というと大手企業の知財部からの案件が多いイメージがありますが、主な業務はどのあたりでしょうか?

日本では企業数に占める大企業の割合は0.3%といわれていますが、特許の出願数は大企業が全体の85%を占めています。その中で、弊所では私が業界内では若いということもあってか、2011年の開所以来、大手企業だけでなく、ベンチャー企業様や海外の案件も多くなっています。

Q:取り扱うデータはやはりWordなどの文書や図面のCADデータなどでしょうか?

はい、Word、Excel、CADなどの図面データは多いですね。機械の動きを見るための動画ファイルもあります。それ以外はミーティング時の音声メモもバックアップをしています。お客様との遠隔ミーティングがあって、私は対面でスタッフが遠隔のような場合ですね。パソコンを通してしまうと音声が悪くなるので、ICレコーダーで私が録音してAOSBOXで共有しています。

基本的に事務所内には紙はありません

インタビュー風景02

Q:文書や図面などのデータはどれぐらいがデジタル化されているのでしょうか?

サインしなければいけない書類や契約関連の書類は紙で残っていますが、それ以外のものは基本的にデータにしています。今では90%以上はデジタル化されています。会社員時代の2009年ごろからデジタル化が進んできたこともありますし、弁理士としての修業時代の事務所では紙が膨大な量になっていて、レンタル倉庫を借りていたこともありました。やはり紙は管理が大変なのでデジタル化をそのころから考えていました。もちろん紙の方が見やすいというスタッフもいますので、その場合は印刷して機密文書リサイクルサービスを利用しています。

Q:2011年からというとかなりのデータ量があると思います。どのように管理されていたのでしょうか?

機密書類を扱うことが多いので、当時は外部から遮断したスタンドアローンのパソコンにデータを入れて、必要な情報だけを事務員さんからEメールで送ってもらうというやり方をしていました。容量によってはクラウドストレージを使っていましたが、今はAOSBOXのURL共有だけしか使っていませんね。そのころはこの方法しかなかったので面倒とは思いませんでしたが、今となっては大変なことをしていたな、と思っています。

またバックアップも外付けのハードディスクを買ってきて、バックアップソフトを入れて保存していました。

ビジネスチャットのInCircleも活用して事務所間のデータを共有

インタビュー風景02

Q:名古屋にも事務所をお持ちですがデータはどのように共有されているのでしょうか?

以前はスタッフの各PCで案件ごとにデータを管理して、先ほどお話したようにスタンドアローンのマシンにバックアップをしていました。今ではAOSBOXで10分単位でバックアップをしています。すべてをバックアップしてしまうと探せなくなってしまいますので、各自のPCからこちらに送ってもらい、それを事務員さんがルールを決めてバックアップ用の領域に保存しています。

共有はInCircleを使っています。メールだと誤送信もありますし、送信も受信も面倒なのですが、ビジネスチャットだとスムーズですね。URLを送るだけで共有ができますから。

インタビュー風景02

Q:ビジネスチャットを導入している特許事務所は珍しいと思います。

InCircleは目に見えてというか、仕事のやり方が劇的に変わりました。特許事務所で一番怖いのがメールの誤送信です。弁理士は期限のあるアクションが多く、日本で出願したら1年以内にアメリカ出願とか、3年で審査請求って審査するための手続きとか、とにかくお客さんへのメールが多いんです。

誤送信という問題を抑えるために何十もチェックしていたんですけど、導入後は内部のやりとりに関しての誤送信問題は基本はなくなりましたね。今ではメールの利用はほとんど禁止をしています。

類似文書の検索などにAOSBOXのAI機能を使いこなしていきたい

インタビュー風景02

Q:AOSBOXに対するご要望などはあるでしょうか?

1つだけあります。URLでのファイル共有はとても便利なのですが、そのURLを管理できる機能があれば良いなと思います。誰に、いつ、共有したのかが把握できれば管理がしやすいですし、あとからURLを無効にする機能があれば予期せぬ情報漏えいも確実に防ぐことができます。

Q:バックアップされたデータの活用についてはどのようにお考えでしょうか?

弁理士の仕事では意見書や補正書を作る時がありますが、その際に過去の書類などを参考にしたい時があります。ファイル名に意見書補正書と書いてあると今でも検索できるのですが、ちょっと近いんだけど近くないような文章・・・、ファイル名だとなかなか見つからない内容ですね。そのときにファイル内の文章に対して近い言葉で類似検索とかできたら最高に便利だと思います。

特許業務法人白坂様プロフィール

2011年4月1日に開設。日本国内・外の知的財産分野全般に関する様々なサービス業務を総合的に提供。「企業実務と事務所実務の経験」を活かして、事業戦略における知的財産の全体的な位置付けや役割を理解し、知財戦術・戦略を練った上で、質の高い仕事をスピーディーに行なっている。
公式サイト▶http://shirasakapat.com/